化学グランプリ -High School Chemistry Grand Prix-

2004年・大会概要

一次選考

2004年・全国高校化学グランプリポスター

日時

平成16年7月24日(土)

会場

全国25会場

応募者

1307名

参加者

1201名

問題

問題, 解説,

二次選考

日時

平成16年8月21日(土)

会場

東京農工大学 小金井キャンパス

参加者

60名

問題

問題, 解説

表彰式

日時

平成16年11月20日(土)

会場

日本化学会 化学会館 7階ホール

記念講演

北野 大先生(淑徳大学)

報告書

全国高校化学グランプリ2004報告書

全国高校化学グランプリ2004 入賞者一覧

★:オリンピック代表候補

優秀賞

優秀賞
氏名学校名学年
川崎 瑛生★

私立武蔵高等学校

2年

鹿又 喬平★

私立創価高等学校

2年

藤田 健人

私立白陵高等学校

3年

末弘 祐基

国立筑波大学附属駒場高等学校

3年

澄野 慎二

愛知県立時習館高等学校

3年

松岡 広

国立筑波大学附属駒場高等学校

3年

金賞

金賞
氏名学校名学年
小塚 星一郎

愛知県立一宮高等学校

3年

堀川 透理

私立大阪星光学院高等学校

3年

坂上 智洋

私立大阪星光学院高等学校

3年

高橋 講平

私立麻布高等学校

3年

三浦 瞬

北海道立札幌北高等学校

3年

金城 慶之

私立昭和薬科大学附属高等学校

3年

松崎 維信

私立久留米大学附設高等学校

3年

村田 元気

富山県立高岡高等学校

3年

川口 雄輝

愛媛県立松山東高等学校

3年

牛島 正太郎

名古屋市立向陽高等学校

3年

佐野 公威

愛知県立岡崎高等学校

3年

本山 裕一

私立栄光学園高等学校

3年

飯田 将元

私立巣鴨高等学校

3年

武田 弘尚

山形県立山形東高等学校

3年

銀賞

銀賞
氏名学校名学年
由上 優太郎

長野県立松本深志高等学校

3年

今村 麻子★

私立神戸女学院高等学部

1年

富里 周太

私立昭和薬科大学附属高等学校

3年

永田 利明★

私立開成高等学校

1年

若月 琢馬

山梨県立甲府南高等学校

3年

樽本 祥憲

私立大阪星光学院高等学校

3年

岩田 宏輝

岐阜県立岐山高等学校

2年

五十部 学

私立栄光学園高等学校

1年

川添 安之

宮崎県立宮崎南高等学校

3年

すぎ原 光太郎

広島県立広島国泰寺高等学校

3年

平木 秀輔

私立灘高等学校

2年

宇治 広隆

私立大阪星光学院高等学校

3年

赤穂 吏映

国立大阪教育大学附属高等学校池田校舎

2年

小室 吉輝

私立大阪星光学院高等学校

2年

松井 裕太

富山県立高岡高等学校

2年

村島 大我

国立筑波大学附属駒場高等学校

3年

柴垣 修志

私立志學館高等部

3年

坪井 達久

国立筑波大学附属駒場高等学校

3年

箱江 史吉

富山県立高岡高等学校

3年

山崎 史暁

私立久留米大学附設高等学校

3年

山田 諒介

滋賀県立米原高等学校

3年

銅賞

銅賞
氏名学校名学年
北本 雄祐

石川県立小松高等学校

3年

目黒 裕和

宮城県立仙台第一高等学校

3年

北野 嗣門

国立金沢大学教育学部附属高等学校

3年

山口 祐

私立東海高等学校

3年

山室 行大

私立開成高等学校

2年

柴田 慶詩郎

北海道立旭川東高等学校

3年

水嶋 優

愛知県立時習館高等学校

3年

涌田 寛之

私立大阪星光学院高等学校

3年

福居 文崇

私立北嶺高等学校

2年

尾崎 順一

石川県立金沢泉丘高等学校

2年

村松 圭介

愛知県立岡崎高等学校

3年

軽部 可奈絵

埼玉県立浦和第一女子高等学校

2年

中島 孝裕

私立広島学院高等学校

3年

吉田 寿一郎

私立白陵高等学校

3年

佐藤 謙一郎

福島県立安積高等学校

3年

松尾 貞茂

私立大阪星光学院高等学校

3年

山肩 正輝

私立灘高等学校

2年

棚田 啓介

富山県立高岡高等学校

3年

小坂 圭史

私立白陵高等学校

3年

全国高校化学グランプリ2004 入賞者の声

全国高校化学グランプリに参加して

武蔵高等学校2年 川崎 瑛生

優秀賞が取れてよかったと思う。化学オリンピックに向けての訓練を一年受けた後に参加したので、ある程度のところまではいけると思ってはいたけれど、優秀賞となると、少し喜びの度合いが違う気がする。

化学グランプリの一次の問題では、単純な知識ではなくて「考える力」が問われていたように思える。もちろん知識があるに越したことはないが、科学的な思考力と理解力さえあれば解ける、という感じの問題は、非常に望ましいものだと思う。ここらへんは、化学オリンピックとは違っている。ただ、今年は必要な数学が少し難しくて驚いた。二次試験も、実験の技術や知識ではなくて、どのように考えるかということに重点が置かれていたように思える。とはいっても、滴定では最後は手先の器用さが物を言うのだが。レポートを書かせる、という形式も後々役に立つのでよいと思うが、制限時間があるとなるとどうしても字が雑になってしまうので、実験の時間に制限をつけるのはよいとして、レポートくらいは時間無制限で書かせてほしいなと思う。また、一次試験の内容に関連する実験問題を作っているのは面白いなと思う。そして、過去の問題に比べると、年々国際化学オリンピックの予選としての問題が多くなってきている気がする。去年の二次試験のクロマトグラフィーもあてはまるが、今年は一次にはNMR、二次にはキレート滴定と化学オリンピックで頻出の内容が増えているように思える。全体的に、ざっと見ただけでは去年よりもとても難しい気がしたが、このくらいのほうが解いた後に手ごたえがあっていいと思う。

僕は、化学だけでなく物理も好きである。将来は研究者になりたいとは思っているが、何かイベントがあるたびに「やっぱり化学は面白い」とか「やっぱり研究するなら物理だ」と思っているので、化学の方向に行くか物理の方向に行くかはまだ決まっていない。あいにく、化学も物理も物理化学とか核化学のような中間的な分野にはあまり興味がないので、最終的にはどちらかひとつを選ぶことになると思う。

化学グランプリに参加しようかと考えてみる程度に化学が好きな人、もしくは高校のテストでは物足りないくらい化学が得意な人、そして受験化学をがんばっている人にこそ化学グランプリに参加することを強く勧める。問題はたとえ解けなかったとしても面白いテーマが多いし、入試問題にありがちな一定の範囲の下で複雑にしただけの問題ではなくて、簡単な事実を下に考察をするという感じの問題で、正当な意味で難しくてよいと思う。それに、ちょっと背伸びして大学で習う感じのことをのぞくことができて、いいと思う。

化学グランプリに参加して

創価高等学校2年 鹿又 喬平

今年で2度目の参加となる化学グランプリ。目標は化学オリンピック出場でしたが、昨年は93点。1年生の中でも私より点を取っていた人が結構多かったので、あと一年頑張っても化学オリンピックはムリかなと思いました。それでも何故か化学をやり続け、行き着いた先は化学オリンピック出場、そしてさらに優秀賞。びっくりでした。

そもそも私が化学グランプリを受けようと思ったきっかけは私が高一の時の高三の先輩が化学オリンピックに出ると知って、面白そうだと思ったから。中学校三年間陸上部に明け暮れていた私が突然化学を夢中でやり出しました。そんな私が化学オリンピックに出場することになったのはやはり当時高三だった先輩達の影響が一番大きいと思います。先輩から直接教えてもらったことも多いし、私もあの先輩達を越えたいと思って一年間化学をやってきました。ここまでやってこれたのは本当に先輩達のお陰だと思っています。

この化学グランプリを通して私はとても貴重な体験をすることが出来たと思います。グランプリで出題される問題は授業で習わないことが多く、しかも非常に面白いものばかりなので受験だけでは味わうことの出来ない化学の面白さを存分に楽しむことが出来ました。こんなに面白いことを一部の高校生だけが知っているというのはもったいないので、今後この化学グランプリに参加する高校生がもっともっと増えるといいなと思います。

今、私は化学が大好きですが、化学以外のいろいろな分野にも大いに興味があります。でも今これだけ化学をやっているのだから、やっぱり将来は化学の道に進みたいと思っています。

そしてこれから化学グランプリ、またオリンピックへ挑戦する皆さんへ。自分もまだ二年生なのであまり偉そうなことも言えませんが、化学は面白いです。【当たり前ですね。】好奇心と情熱をもってものにして下さい。

最後に、今までお世話になった先生方、先輩方、【これからもお世話になると思いますが、】本当にありがとうございました。また私のことを応援してくれた友達にも感謝しています。そしてあとに続く後輩の皆さん、活躍を期待しています。

After taking part in the chemistry-grand-prix 2004

Kento Fujita, Hakuryo High-school, 3rd grade

I'm glad to win the most excellent prize in the chemistry-grand-prix.

The primary test this year was so difficult that I thought the secondly test would be easy, but I was amazed that I didn't understand what it does ask at all. So it's tough to integrate the consequences into my report.

We were given three hours, but I felt it was very short. Although I couldn't figure its meanings out completely, I could consider as calmly and hard as I could. And I communicated with a few candidates at the party. It was a good experience for me.

By the way, I owe my success to Dr. Tanigawa, who is my chemistry teacher, and Tetsuya Kanbe, who is my best friend and was elected Japanese ambassador in the International Chemical Olympiad last year. Dr. Tanigawa taught me how to solve difficult chemical problems and Tetsuya Kanbe taught me how to conduct chemical experiments. I'm very grateful to two of them.

The chemistry-grand-prix is not so well known to high school students, so if you are a high school student, you should take the chemistry-grand-prix. If you are lucky, you may win a prize as I did!

全国高校化学グランプリ2004に参加して

筑波大学附属駒場高等学校3年 末弘 祐基

今回全国高校化学グランプリに参加して、優秀賞をいただくことができ、大変うれしく思っています。

今回僕が化学グランプリを受けようと思ったのは、普段やっているようないわゆる受験のための化学だけで大学でも通用するのか、と疑問からでした。僕は化学が好きで、普段から講演会などにも進んで参加しています。そのため、将来も化学にたずさわる職に就きたいと思っていました。しかし、本当にそう断言できるか、と問われればあいまいな返事を返さざるを得ないような、なにか漠然としたものがありました。それはやはり単に化学が好きで少し成績がよいというだけでは、大学、さらには社会に出た後も化学と付き合っていけるほどの自信がもてなかったからだと思います。

そんな矢先に高校の先生からの紹介で化学グランプリのことを知り、応募してみました。自分の普段学んできたことがどれだけ通用するのか試してみたいというのもありましたし、さらにはグランプリを通じて化学の奥深さを垣間見ることで、先に書いた疑問の答えもおのずと見えてくるだろうと思ったからです。

当初は賞を狙おうといったことはまったく頭になく、参加すること自体がとてもよい経験になるだろう、程度にしか思っていませんでした。一次試験はとても難しく、一次試験通過の通知が来たときには驚きましたが、ここまできたら力を出し切ってできるだけいい成績で終わりたい、という思いが今度はわいてきました。二次の実験も、はじめは不安でしたが実際受けてみると楽しく感じ、やはり自分には化学が向いているのだな、ということを実感しました。懇親会でも、全国各地から集まった多くの化学好きの学生と交流することでよい刺激を受けることができました。今回化学グランプリを受けたことでとても有意義な経験ができたことはもちろん、何より視野を広げることができてとてもよかったと思っています。

来年以降化学グランプリを受ける人もこの絶好の機会を使って、本当の化学に触れ、化学の面白さを肌で感じてほしいと思います。

最後に、今回参加を勧めてくれた高校の先生、そしてこのような機会を与えてくださった関係者の方々に深く御礼を申し上げたいとおもいます。

全国高校化学グランプリ2004に参加して

時習館高等学校3年 澄野 慎二

最初に"優秀賞"の文字を見つけた時、僕は驚きを隠せませんでした。というのも、二次試験の実験がうまく出来ず、そのような賞等は到底望めないと考えていたからです。正直申すと、優秀賞の上にはまだ最優秀という賞があるのではないかと思ってしまう程でした。僕がこの化学グランプリに参加した理由は主として二つ在ります。一つは先生に薦められたからであり、一つは受験勉強になるかもしれないと思ったからです。申し込みをしてからは、「参加するにはそれ相応の結果を残したい」と思い、化学の参考書を読んだり、過去に出題された問題を解いたりしました。いよいよ本番の一次試験では、電卓があるにもかかわらず計算間違いをしてしまい、一時はどうなることかと思いました。が、何とか二次試験に駒を進めることが出来ました。そして総合結果でこのような賞を戴くことが出来ることを真に嬉しく思います。

さて、問題についてですが、やはり難しかったです。もちろん「化学グランプリ」という日本を代表する化学の大会なのですから、高校の授業で習うレベルの問題が出題される訳がないという事位は百も承知ではありましたが、実際は想像を超えており、一次試験では「ラジカル」「モノマー」「NMR」、二次試験では「キレート滴定」等の聞いたこともないような単語が多々ありました。そのため、試験中では具体的には何をやっているかよく分からないままに、問題文に書かれている通りに計算等をやっていくというような場合もしばしばありました。しかし、後々解答を見てみると説明がわかりやすく書いてあるおかげで、完璧とは言わぬまでも作業の意味が分かり、化学の歴史または近代化学の一部を垣間見ることができたように思います。この経験は大学受験をする上で、大学生活を過ごす上で、ひいては社会生活を営んでいく上で役に立つのではないかと思います。僕は理系教科を得意としているのですが、化学・物理・数学はどれも同じぐらい興味がある分野であり、これまでは大学で専攻したい教科に何となく物理を挙げていました。しかしこの化学グランプリに参加することにより化学の面白さを発見でき、化学に進む道もあるのではないかと思うようになりました。実際に分子の結合・分解により分子が反応前とは違う物質になる様、さらには分子を構成する原子が崩壊して別の原子になっていく様には強い興味を惹かれます。今日では貴重とされている金やダイヤモンドを将来は人工的に作り出せることが出来るようになるかもしれないし、自分が其の一端を担ぐことができれば幸いに思います。

最後に、僕は幸運にも賞を戴くことができたのですが、この化学グランプリというのはそうでなくとも、参加するだけで意義があるものだと思います。問題を読み、全力で解き、解答を見て納得することが最も重要なことであると思います。ですから、後輩の皆さんも是非、化学グランプリに参加して、化学の面白さに触れてもらいたく感じます。また、このようなめったにない楽しめる機会を提供してくださり、ありがとうございました。

化学グランプリに参加して

筑波大学附属駒場高等学校3年 松岡 広

今年初めて化学グランプリに参加した。「友達も受けるから僕も」という感じで何となく申し込んだわけである。そんなわけであまりモチベーションが高くなく、一次試験は結構気楽に受けれた。受からないかなあと思っていたが、なんか受かっていた。その時「このままいけばパソコンもゲットできるんじゃないか」と妄想を抱いた。要するに「自分はなんでもできる」と鼻高々になっていたわけである。そんな感じでやる気まんまんで、というより欲まんまんで二次試験に臨んだ。しかし、実際に二次予選が始まってみると、実験はなかなか思うようにはいかなかった。1時間くらいたっても大した結果が得られず、得体の知れない屈辱感を感じていた。もう棄権したいとまで思った。でも冷静に考えてみると、妙なプライドを持っていた自分がアホらしく思えてきた。こうなったら、どんな試行錯誤をしてでも何らかの結果を残してやろう、そういう風に気持ちを切り替えることができた。その時に初めて純粋に化学に向き合うことができたような気がするし、このような物事の本質を垣間見たような気がする。二次予選終了後には、結果はどうでもいいやと思える満ち足りた自分がいた。呪縛から解放されたような、そんな気分だった。

結局、優秀賞という結果を得た。素直にこの結果はうれしいし、誇れることだと思う。でも仮にこの結果が得られずとも化学グランプリに参加して良かったと思っていただろうと思う。それは、先ほど述べたように、期せずして精神的に成長した部分があったからである。しかしそれだけではない。現在僕は将来的に文系的職業に就こうと考えており、おそらく化学という分野に関わることはこれから先ほとんどないであろう。だからこそ、この時期にこのような形で化学に関わる機会を持てたことは大きいと思うのだ。このような自分の体験からも、化学グランプリはより多くの高校生が参加して然るべき大会であると思う。無論化学グランプリに参加することのメリットは他にもある。例えば、一次試験を通ればの話であるが、一人で二時間自分で実験操作を考えて実験を行ったり、二次予選後の懇親会で日本各地からきた高校生とふれあったりすることができる。

最後に、僕がこのような貴重な体験をできたのは、腕によりをかけて問題を作成してくださった先生方、うまく大会が運営されるよう取り計らってくださった先生方のおかげである。本当に感謝しています。ありがとうございました。

主催:
「夢・化学-21」委員会, 公益社団法人日本化学会
共催:
独立行政法人科学技術振興機構, 高等学校文化連盟全国自然科学専門部, 名古屋大学(※二次選考)
後援:
文部科学省, 経済産業省