化学グランプリ -High School Chemistry Grand Prix-

2000年・大会概要

一次選考

日時

平成12年7月22日(土)

会場

全国15会場

応募者

634名

参加者

598名

問題

問題, 解説,

二次選考

日時

平成12年8月19(土)

会場

東京大学駒場キャンパス

参加者

62名

問題

問題, 解説

表彰式

日時

平成12年11月25日(土)

会場

日本化学会 化学会館 7階ホール

全国高校化学グランプリ2000 入賞者一覧

優秀賞

優秀賞
氏名学校名学年
相川 清隆

駒場東邦高等学校

2年

酒匂 宏樹

都立八王子東高等学校

3年

柳泉 和秀

静岡県立沼津東高等学校

3年

白崎 圭一

石川県立金沢泉丘高等学校

3年

長沼 辰弥

宮崎県立小林高等学校

3年

金賞

金賞
氏名学校名学年
佐藤 俊介

北海道立札幌北高等学校

3年

今 洋佑

北海道立岩見沢東高等学校

3年

平本 圭一郎

古川商業高等学校

3年

浅井 洋一郎

宮城県立仙台第二高等学校

3年

北中 佑樹

駒場東邦高等学校

2年

上柿 智生

静岡県立沼津東高等学校

3年

楽 詠

東京学芸大学教育学部附属高等学校

3年

中村 純

都立小石川高等学校

2年

川崎 幸弘

石川県立金沢泉丘高等学校

3年

龍岡 久登

灘高等学校

3年

北野 芳典

大阪星光学院高等学校

3年

瀬良 暁雄

愛媛県立今治西高等学校

3年

吉成 信人

香川県立高松高等学校

3年

安東 幸恵

大分県立大分上野丘高等学校

3年

坂本 武

志學館高等部

3年

銀賞

銀賞
氏名学校名学年
榊原 賢二郎

麻布高等学校

1年

大脇 友之

開成高等学校

1年

後藤 太樹

創価高等学校

3年

蓑輪 将人

都立小石川高等学校

3年

油井 要兵

都立小石川高等学校

3年

野 勇太

都立戸山高等学校

3年

財津 由梨

都立戸山高等学校

3年

高橋 紀之

東京学芸大学教育学部附属高等学校

2年

山田 英典

岐阜県立岐阜高等学校

3年

吉田多恵美

南山高等学校

3年

舩木 雅也

国立金沢大学教育学部附属高等学校

3年

辰巳 剛一

大阪星光学院高等学校

3年

桂 央士

大阪星光学院高等学校

3年

鮫島 知哉

大阪星光学院高等学校

3年

岡本 直史

大阪星光学院高等学校

3年

穴田 雅英

香川県立三木高等学校

3年

吉原 伯

岡山県立岡山操山高等学校

3年

矢野 孝臣

愛媛県立今治西高等学校

3年

重松 明仁

福岡県立明善高等学校

3年

松田 浩幸

宮崎県立宮崎大宮高等学校

3年

銅賞

銅賞
氏名学校名学年
山田 敏博

北海道立旭川北高等学校

3年

赤星 国晃

茨城県立水戸第一高等学校

3年

高橋 恭介

宮城県立仙台第二高等学校

3年

関 篤史

麻布高等学校

3年

高橋 亮

都立西高等学校

3年

浅野 裕介

東京工業大学工学部附属工業高等学校

3年

近藤 愛子

東京学芸大学教育学部附属高等学校

3年

長尾 洋一郎

東京学芸大学教育学部附属高等学校

3年

門園 修

東海高等学校

3年

山口 辰久

東海高等学校

3年

西 章人

東海高等学校

3年

高橋 大介

岐阜県立大垣北高等学校

3年

倉富 正悟

愛知県立時習館高等学校

3年

岡 正弥

星稜高等学校

3年

清水 秀治

国立金沢大学教育学部附属高等学校

3年

山田 琢也

富山県立高岡高等学校

2年

田中 信也

大阪星光学院高等学校

3年

松本 拓也

愛媛県立松山南高等学校

3年

藤本 典之

愛媛県立今治西高等学校

3年

安藤 啓介

大分県立大分舞鶴高等学校

3年

長峰 正浩

宮崎県立宮崎大宮高等学校

3年

吉元 英一

志學館高等部

3年

奨励賞

奨励賞
氏名学校名学年
山本 一樹

開成高等学校

1年

辻 博人

大阪星光学院高等学校

2年

全国高校化学グランプリ2000 入賞者の声

全国高校化学グランプリ2000に参加して

駒場東邦高等学校 相川 清隆

全国高校化学グランプリは、将来日本から国際化学オリンピックに参加できるよう国内の体制を整え、学力の充実を図るためのものであるということで、筆記による一次試験に始まり、実技による二次試験に至るまで実に思考を要する問題が揃っているように思われました。個人的な見解としては、社会の中で生活していく事にもまして、特に科学は思考と密接に関連しているため、教育の際にはその思考のための素地としての最低限の知識を吸収する外は、できるだけ思考の時間をとるべきであると感じています。それゆえ、大学入試問題のように知識があれば解し得る場合がほとんどである現在の環境の中に浸っている僕のような者にとって、化学グランプリの問題は理に叶っているように思われ、実に新鮮でした。

とはいえ、難しいものは難しいわけであり、一次試験においては、二時間半という長時間が与えられているにも関わらず、最後まで答案を書くのが精一杯で今一度見直すことなど及びもしませんでした。また、二次試験に関して言うならば、今年の問題はあまり僕の好きなテーマでなかったことに加え、偶然行きがけの電車の中で目にしたために知っていた、妙に高度な知識が必要であったため、かなり当てずっぽうな感じでレポートを書き上げました。

一次、二次を通しての感想は、やっぱり化学は難しいということであり、やっぱり化学は面白いということです。もともと僕は、化学が見せる様々な方向への展開のうちの、特に魅力的な部分或いは分野に惹かれていたのですが、世間一般においてはそれは危険なことであるともみなされる型のものであり、実際のところは自分で手がけるのがかなり困難であるために、最近は嘗てのように化学に熱中することはあまりありません。したがって、将来の進路として化学の道を選ぶか否かは未だ決めかねているところです。

化学グランプリの問題は難しいと思いますが、もし化学全般が好きでしょうがないならば言うまでも無く、化学のほんのわずか一部分ながら熱中できるものを見い出し得ると感じているなら、それを中心として広がっていく知識、ひいては知恵を武器に化学グランプリに挑戦してみるのも新鮮で面白いと思います。

「化学グランプリ」体験記

東京都立八王子東高等学校 酒匂 宏樹

この度化学工学会会長賞をいただけたことを大変嬉しく思っております。

私は昨年も高校化学グランプリに出場しその企画の趣旨、問題の内容に強く興味をひかれ今年も参加してみようと思いました。

一次試験は昨年と多少雰囲気が異なっていましたが、やはり長い文章を読み解き設問に答えるという純粋な化学的思考が試されるものでした。複雑な計算が減ったことは計算が苦手な僕としては助かりました。大問は5問ともおもしろかったですが、特に第4問が記憶に残っております。第4問には教師と学生との対話が書かれていて、それを読むことで金属アクアイオンについて学ぶことができるものでした。金属アクアイオンが酸としてはたらく理由、その延長線上で過マンガン酸イオンなどのイオンについて議論できること、金属アクアイオンの実用例がその内容でした。ふだん高校化学を勉強していると一つ一つの知識をバラバラで無味乾燥なものととらえてしまいがちです。第4問のようにその一つ一つの統一性をみせてくれたり、あるいは別の方向からその知識を照らし出してくれるのが高校化学グランプリだと思います。

この第4問までは自分でも満足のいく結果でした。しかし第5問のアミノ酸の問題で、最後になって集中力を切らしてしまうといういつもの悪い癖が出てしまい、ほぼ全てを間違えてしまいました。「しまった」という気持ちになりましたが化学グランプリの本番は二次試験だと自分にいいきかせ実技試験に臨みました。

昨年は二次試験で実力が出し切れずくやしい思いをしたので、今年は絶対やってやるという気持ちで会場に向かいました。今年の問題は昨年より数段難しさを増していて頭の中が真白になりかけました。やれるところまでやろうと気持ちを切りかえ、一つ一つこなしていきました。2時間半ただがむしゃらにやり、完璧とはいえないまでもなんとかやりとげることができました。

優秀賞をいただくことができたのは、私の実力というよりもむしろ与えられた状況そして環境のためだと思います。昨年も参加させていただいたことで二次試験の時間配分のやり方がわかりその点で他の受験者よりも有利でした。また私の高校では授業実験が多く、実験操作について、そして実験の大切さについて学ぶことが出来ました。おかげで二次試験では操作に手間取ることはなく、化学的思考に集中することができました。

-1・2年生へ-

化学グランプリに出場してみようと思っている1・2年生はぜひ過去問をみて、実際に解いてみて下さい。グランプリの趣旨を知っているのといないのとではまったく結果が違うと思います。そこで興味をひかれたなら、必ずや良い成績をのこす事でしょう。

化学グランプリに参加して

静岡県立沼津東高等学校 柳泉 和秀

申し込んだ時には、まさか自分が優秀賞に選ばれるとは思いませんでした。受賞の知らせを見て、今非常にうれしいです。また、二次の準備としてお忙しい中つきっきりでお世話をして下さった化学の先生、そして応援して頂いた学校の先生方には大変感謝しています。

化学グランプリについて初めて知ったのは高二の時でした。僕は化学が大好きで、面白そうだから出てみようかと思いましたが、当時バレーボール部に入っていて、日程がどうしても合わずにその年はあきらめざるを得ませんでした。高三になり、部活も引退したので、今年の夏は参加するぞという強い意思があったのと、副賞のノートパソコンに少し引かれ参加することにしました。本番では、高校では扱っていないような題材が多く、頭を悩ませながらも、楽しく取り組めたと思います。実験では、直前に練習をして準備をしたのにもかかわらず、計算用の皿が三枚重なっているのに気づかず、同じ皿で三つの試料をはかりとってしまうという大失態を犯してしまいました。それでも良い結果になったのは、「レポートは別の人がもう一度それを見ながら同じ実験ができるように書くこと」という学校の先生のアドバイスがあったからだと思います。

ところで、僕はなぜ化学を好きなのかと言うと、それは好奇心によるものだと思います。小学校のとき、先生はある実験を見せてくれました。何かつんとした臭いの液体に鉄釘を入れると、泡を出しながら溶けて消えてしまったのです。僕はその時鉄がどこにいったのかがとても不思議でマジックを見ているような気分でした。そして中学校に入り、それは鉄が酸に溶けてイオンになり、水素が発生したのだと教わり、高校に入りこの反応は電子の受け渡しにより起きたのだと分かったのです。そうして謎が明らかになる過程で僕は物が変化することの面白さにすっかり魅了され、化学を好きになっていったのです。でもそうした謎が明らかになっても、その先には一体何があるのか、僕には知りたいことが山ほどあります。だから大学で化学を専攻し、将来は化学の分野の研究に少しでも携わることができればと考えています。

最後になりましたが後輩へのメッセージを一言。化学を好きになってください。僕は化学部に入っていたわけではないし、特別なことをしたわけでもありません。でも化学が好きだったからこそ、ここまで来ることができたのだと思います。だから物が化ける事の楽しさを知れば、きっと結果は出るはずです。そしてこの大会をもっと多くの高校生に知ってほしいです。

「全国高校化学グランプリ2000に参加して」

石川県立金沢泉丘高等学校 白崎 圭一

今回私が全国高校化学グランプリ2000に参加してみようと思った理由はまず第一の理由はもともと化学が好きで得意だったから自分の力をためすいい機会だと思ったのが一つで二つめの理由は東京にただで行ける!!ということと賞品にパソコンがある!!ということでまさかもらえるとは思ってなかったけどそんなのもあって応募してみました。全国の人の中からではやっぱり無理かなと思って二次のテストに臨んだけど一応ひととおり解くことができたし運がよければもしかしたらと思っていたけど本当に賞がもらえると知らせが来たときはただただ驚くばかりでしたが今おちついて考えてみると自分の化学の力について認められたようでとても嬉しく思います。

グランプリの問題は、一次は筆記と聞いて学校のテストの難しいようなものかなと思っていたけど実際は学校のテストのような知識の確認のためのものと違いその知識を土台として化学に関する歴史や身近な物事などについての問題で興味深く楽しくやることができました。二次の場合も実験の手順を自分で考えるというのは学校の手順の決まった実験とは違い難しかったけどやりがいがあり貴重な経験をさあせてもらったと思い感謝しています。ただ、レポートなんて書いた事がなく今思うと不備な点も多くあるように思われ少しその点が心残りといえば心残りです。

私は将来まだはっきりとは決めていませんができれば研究職につくことができればいいなと思っています。今まではどこかの大学の医学部に入ってその後に医学博士になりたいと漠然と考えていましたが化学グランプリに参加してみてやっぱり化学もおもしろいなと思い三年の今このそろそろ志望校も決めないといけない大事な時期にもかかわらずどちらの道を選ぼうかと頭を悩ませています。

化学グランプリはそれぞれの問題が色々と趣向をこらしてあって科学のおもしろさみたいなものをきっと考じることのできるようなものなので現役の高校生にとってまたとないいい機会となるのではないかと思うので化学を好きな人や得意な人はもちろんそうではなく少し苦手だと感じているような人もこの化学グランプリはいい機会だと思うし参加してみるのもいいのではないだろうか。もしかしたらこれを継起に化学を好きになるようなこともあるかもしれません。

最後にこのような化学に接するいい機会を作るために尽力された方々に心から感謝しています。そして化学グランプリがこれからもずっと続いていってほしいと思います。

全国高校化学グランプリ2000に参加して

宮崎県立小林高等学校 長沼 辰弥

僕は、このグランプリに参加した感触では、この優秀賞には縁がないような気がしました。2次選考の感触からは、とてもこの賞がとれるとはとても思えず半分あきらめていたのですが、幸いにも、1次選考の点数が高かったために、賞をいただくこととなりました。正直な話、自分が一番驚いています。

最初に、参加するきっかけになったのは、高校の先生方が、「化学が好きなら賛歌してみないか」、という誘いをいただいたことです。はじめ、去年の問題を手渡され、非常に考えさせる問題だという印象を持ちました。そして、1次選考の日は、特別にこれといったことをすることなしに臨んだのですが、当日の問題は考えれば、自然と自分の頭から出てきたので、特につまづくことなく解くことができました。涼しく快適だったのもよかったのかもしれません。始める際に、監督の先生方が、「僕たちは、君たちの手助けをするためにいるのです。」という言葉が、僕を安心させてくれました。2次選考の方は、大学の先生方が、実験について指導してくださったので、ある程度感触はつかめていたのです。しかし実際、結晶の特定は出来ましたが、密度の測定は思うように出来ず、グラフの傾きから求めることは考えもつきませんでした。それが2次選考の後、悔しかったことです。その後の懇親会は、OBの人と話ができたり先生方と話したりと、有益な時間を過ごすことができました。

将来は、薬学関係の研究者になりたいと思っています。僕は子供の頃から、化学が好きで、小学生の間もない頃に、高校の化学の本を買ってもらったことを覚えています。また、今では親から譲り受けた、フィーザー有機化学を読んでいます。そういった化学好きさと、また、薬としての作用に興味があり、特に、創薬としての有機化学を選考する研究者になりたいと思います。僕は、自分自身のテーマとして、「不可能を可能にする。」という無限に広がる夢を掲げています。今回の賞はこの一端として僕自身に自信をくれました。

-1、2年生へ-

化学の思考とは、一通りの化学の学習だけで得られるものではありません。いろいろなものに、好奇心をもって、そして挑戦することが大切だと思います。ただ、この化学グランプリには参加するだけでも十分に価値があるものです。僕たちは参加することはできなかったけれど、早く日本が、国際化学オリンピックに参加する事を願っています。夢は叶えるためにあるのです。

主催:
「夢・化学-21」委員会, 公益社団法人日本化学会
共催:
独立行政法人科学技術振興機構, 高等学校文化連盟全国自然科学専門部, 名古屋大学(※二次選考)
後援:
文部科学省, 経済産業省